2011年6月18日土曜日

概要

1.NIについて
NI(=Natural Interaction)とは、主に視覚や聴覚などの人間の感覚を利用したコンピュータの操作を指します。
マウスやキーボードに代わって、視覚デバイスや聴覚デバイスをコンピュータ操作に用いるという発想です。
すでに、以下のようにNIは利用されています。
・音声認識技術。コンピュータへの命令を、人間の声によって与えることができます。
・ジェスチャー認識。あらかじめジェスチャーを決めておくことで、ジェスチャーをコンピュータへの命令とすることができます。たとえば、リビングに置いた家電製品を、手の動きで操作することができます。
・人体トラッキング。人の動きを認識することは、ゲームに利用されています。

2.OpenNIについて
OpenNI (Open Natural Interaction)は、NIのための、言語、プラットフォームに依存しないフレームワークです。
OpenNIは、NIを利用したアプリケーションを書くためのAPIを提供します。

OpenNIの目的は、以下の両者が通信するための、標準的なAPIを定義することです。
・センサー(視覚および聴覚)
・視覚および聴覚の認識ミドルウェア

※「認識ミドルウェア」とは、センサーからのデータを元に、そのデータを解析して、意味を解釈するプログラムのことを指します。
たとえば、画像データを受け取って、手のひらを検出し、その位置を返すようなプログラムです。


OpenNIは、物理的なセンサーデバイスや認識ミドルウェアの実装そのものではなく、
アプリケーションが、個々のセンサーデバイスや認識ミドルウェアを部品として利用するための標準的な規格を定めるものです。
OpenNIは、センサーによって実装されたAPIと、認識ミドルウェアによって実装されたAPIを提供します。
センサーと認識ミドルウェアの間の依存性を取り除くことによって、OpenNIは、アプリケーションを異なる認識ミドルウェア上で動作させるための作業を不要にし、移植を容易にします。
(“write once, deploy everywhere”)

また、認識ミドルウェアの開発者は、最上位データを処理するアルゴリズムを書けばよく、どんなセンサーがそのデータを生成したかを意識する必要はありません。

さらに、センサー製造者には、OpenNI準拠のアプリケーションを動かすためのセンサーを作るための仕様を提供します。

OpenNI APIは、センサーデータから計算されたデータを用いて、3Dトラッキングが可能です。
アプリケーションは、センサーやミドルウェアの提供者について意識する必要はありません。

OpenNIは、オープンソースのAPIです。

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